あなたを守る反射材(はんしゃざい)
若いと思っていても心身の衰えはいずれやってきます。交通事故を起こさないのと同様に、自分の身を交通事故から守る事も考えておかなくてはなりません。
高齢者の交通事故の特徴や傾向を知って、できる限りの対策を日頃から練っておきたいものです。ここでは、明日からできる対策をお教えしましょう。
高齢者の交通事故は特徴がある?
高齢ドライバーの事故が多い場所は交差点。当然、一時停止が必要なのですが、高齢者はそこを徐行ですませるのが特徴といいます。対向車が切れるのを見計らって右折しようとするとき、判断に一瞬の遅れが出て、それが事故に繋がるのです。
また、高齢者が歩行者の場合、横断歩道がないところで横断中、右手側からの車を回避できても左手側から来る車は避けられないことが多いようです。渡り始めには「大丈夫」と思う距離も、歩く速度が遅くなっているので、結果的に間に合わないということも。横断途中にも安全確認を忘れないことが重要です。
また、電動車いすは大型トラック等の高い位置にある運転席から見えにくいので、車いすに取り外しのできる旗を取り付けるのも効果的です。
反射材やLEDで光って目立たせる!
まだ薄明るくても夕方は一番危険な時間帯。運転している場合は早めに点灯、歩行者は反射材やLEDグッズを身につけて、双方とも存在のアピールをしましょう。反射材には、たすき、リストバンド、ステッカーなど様々な物が出回っています。ステッカーは靴に一旦張れば付け忘れることがありません。黒や灰色など昼間は目立たない物もあるので、ぜひ手持ちの靴すべてに張りましょう。
また、愛媛県各警察署の交通課や署内の交通安全協会では反射材グッズを地域の高齢者に配布することもあります。愛媛県警交通企画課によると、「平成30年中で夜間歩行中に交通事故で亡くなった人は21人で、このうち反射材を付けていなかった人は19人でした」とのこと。反射たすきなど、しまい込まずに外出時は必ず使い、ご自分の身の安全を図りましょう。
交通安全教室を開くなら警察署も協力!
平成28年に愛媛県警交通部が実施した「高齢者アンケート」では、高齢者を対象とした交通安全教室の参加者は2割弱でした。さらに各種シミュレータの体験率は約1割とわずかなもの。交通安全教室は「高齢者の集いのあるところ、どこにでも警察署から出向きます。たった5分でも、30分でも、時間は自由。ぜひ声を掛けてください」と県警の交通課も呼びかけます。参加・体験・実践型のシミュレータで自身の運転能力などを知ることができます。
平成元年には愛媛県全運転免許保有者中、高齢者が占める割合は5.5%でした。それが年を追うごとに増え、平成30年末時点では27.0%、4人に1人は高齢運転者となっています。交通事故を引き起こさないためにも年に1回はぜひ交通安全教室への参加を心がけて下さい。